RACコード

 RACコードとは、農薬製造会社の国際団体である“CropLife International”が定めた、農薬の作用機構等から有効成分を分類したコードのこと。RACコードは殺虫剤では「IRAC(アイラック)」、殺菌剤では「FRAC(エフラック)」、除草剤では「HRAC(エイチラック)」と呼ばれ、3つに分類される。
 RACコードは農薬のパッケージへの記載義務はなく、メーカーによっては記載していないものも存在する。しかし、近年パッケージにRACコードの記載されたものが多く販売しはじめている。

-解説-
 短期間で同じ農薬の連用は害虫や病気に対して抵抗性を高める要因となる。しかし、名前の異なる農薬だが、有効成分が同じでものあったり、有効成分が異なる場合でも同一系統の薬剤(作用機構が同じ)である場合がある。そこで注目すべきポイントはRACコードである。
 有効成分が異なる場合でもRACコードが一緒であれば、同じ系統(同一作用機構)の薬剤となるため、連用は避けるよう注意が必要である。

 例として炭疽病に登録のある2種で比較する。「アミスター20フロアブル」と「ファンタジスタ顆粒水和剤」。この2種では有効成分が「アミスター20フロアブル」では“アゾキシストロビン”、「ファンタジスタ顆粒水和剤」では“ピリベンカルブ”である。一見、別の成分と考えがちだが、RACコードで比較するとどちらも「11」である。全く違うものをローテーションしながら散布しているつもりがほとんど同じものを散布している状態に陥ってしまう。RACコードを確認して異なるコードの薬剤をローテーションに組み込むこと心がけてほしい。

 

図 :RACコードを意識した散布 ×:RACコードが同じ散布

 

 ・RACコード一覧

 

 参考文献

・RACコード(農薬の作用機構分類)_JCPA 農薬工業会